ツールをインストールしたら、まずは翻訳辞書(辞書キャッシュ)を構築しましょう。(もうUIは日本語に設定してますよね?もしまだならUI設定の変更を先に読んだ方がいいでしょう)
画面上部のメニューバーから[オプション]→[言語と辞書]の設定を開いてください。この画面で辞書の構築を行います。
最初に翻訳元言語をEnglish、翻訳先言語をJapaneseに設定してください。以降の手順は各ゲームによって異なります。

Fallout4、スカイリム(SE版)の場合:
オプションと言語の設定画面の左下、高度な辞書 (.esm + .strings)にチェックが入っていることを確認し、
さらに最上部の [キャッシュ作成元のパス] の指定先が正しいことを確認してから [辞書を構築] をクリックしてください。これで完了です。

スカイリム(通常版)の場合:
まずはBSA Browserというツールを使用し、日本語版スカイリムのStringsファイルを取り出します。こちらのページからBSA Browserをダウンロードし、インストールしてください。

インストールが完了したらBSA Browser.exeを起動し、画面左下の[Open]をクリックしてskyrim\Dataフォルダ(C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\skyrim\Data)にあるSkyrim - Interface.bsaを開きます。
(Warningが表示された場合は[はい]をクリック)
するとファイルのリストが表示されます。左リストの[Skyrim - Interface]をクリックしてリストを開き、さらに[strings]をクリックします。
そして右リストに表示されたstringsファイルをSHIFT+クリックで全て選択してから画面左下の[Extract]をクリックし、Skyrim\Dataフォルダ内で’フォルダーの選択’をクリックしてください。
これでStringsファイルを取り出すことができました。
Dawnguard、Dragonborn、HearthfireといったDLCをインストールしている場合は、Dawnguard.bsa、Dragonborn.bsa、HearthFires.bsaを開き、同じようにDLC用の~.stringsを取り出してください。

最初に開いたオプションと言語の設定画面に戻り、画面左下の高度な辞書 (.esm + .strings)にチェックが入っていることを確認し、
さらに最上部の [キャッシュ作成元のパス] の指定先が正しいことを確認してから[辞書を構築]をクリックしてください。これで辞書の構築は完了です。

[ファイル]→[Esp/Esmファイルを開く]でEsp/Esmファイルを読み込めます。もし文字化けだらけになった場合はESPファイルがすでに一部翻訳済みの可能性があります。その場合は[オプション]→[Utf8]→[強制的にUtf8で開く]を有効にした上で、改めてファイルの読み込みを試してください。
いったん翻訳作業を中断したい場合は[ファイル]→[ユーザー辞書を保存する]で、それまでの翻訳結果を保存できます。

無事に読み込めたらあとは各行を順次翻訳していくだけです。
白い行は既存の辞書から自動的に翻訳できた行です。ざっと確認したら検索バー横の「自動翻訳済みを表示」ボタンをオフにしてしまってもよいでしょう。
ピンク色で左端に虫眼鏡のマークがある行は、辞書に複数の訳例があります。作業を中断する度に同じ状態になってしまうので、他を訳し終えるまで後回しにしてしまうことをお勧めします。
古いバージョンの翻訳済みEspファイルがあれば、ここでEsp比較ツールを使って読み込ませてみるとよいでしょう。
その次にScript名など、明らかに訳す必要の無い行をF1でどんどん確定していきます。
それから[翻訳]メニューのヒューリスティック翻訳を選択して辞書ファイルから類似の訳例を探したり、ヒューリスティック翻訳でもまったく候補が出てこない原文を一から訳したりしていきます。
色分けの意味は、あとで「各行の状態フラグ」という項目で解説しています。

翻訳が完成したら[ファイル]→[Esp/Esmファイル(の上書き/を別名で)出力]でEsp/Esmファイルとして出力できます。

Espファイルモードでは、古いバージョンの翻訳済みEspファイルがあれば、同じアドオン(Mod)の新しいEspファイルにFormID を参照して仮の訳を付けることが出来ます。
新しく翻訳するEspファイルを通常通りに読み込んでから、[ツール]→[Espを開く(比較)]で古い翻訳済みEspファイルを読み込ませてください。
ただし新しいバージョンでは同じFormIDが別の文字列に変更されていたり、同じ文字列が別のFormIDに変更されたりすることもありますから、仮の訳が正しいかどうかは別途確認してください。
また右端に電球マークが表示された場合は、クエストなど一つのFormIDに複数の文字列があるFormだったことを示します。同一FormID内の複数の文字列は自動判定されませんので注意してください。

Esp/Esmファイルに文字列が埋め込まれていないタイプのアドオン(Mod)を翻訳するモードです。
[ファイル]→[Esp/Esmファイルを開く]で文字列が埋め込まれていないEsp/Esmファイルを読み込もうとした場合、自動的にハイブリッドモードになります。
このモードではEsp/Esmファイルを編集・出力することはありません。編集・出力されるのはStringsファイルになりますが、Stringsファイルを単独で読み込んだ場合と異なり、EDIDを参照することが可能です。
ファイル読み込み後の操作はEspファイルモードとほぼ同じです。

Esp/Esmファイルに文字列が埋め込まれていないタイプのアドオン(Mod)に対応するもう一つのモードです。
ハイブリッドモードとの違いは、[ファイル]→[Stringsファイルを開く]で、直接Stringsファイルを指定して読み込むことです。
Espモード・ハイブリッドモードを実装する前からあったレガシーな編集モードに過ぎませんが念のために残してあります。

※xTranslatorでは文字列の埋め込まれているEsp/Esmファイルから直接Stringsファイルを抽出・作成したり、Stringsファイルから文字列をEsp/Esmファイルに埋め込むことは出来ません。Stringsファイルの抽出や埋め込みにはTES5Edit-[Mod DB]を使用してください。
【TES5Editでアドオン(Mod)を選択して右クリック→[Other]→[Localization]→[Localize Plugin]でEsp/Esmファイルからの埋め込み文字列削除とStringsファイルの抽出が、右クリック→[Other]→[Localization]→[Delocalize Plugin]で埋め込み文字列の無いEsp/EsmファイルへのStringsファイルの埋め込みが出来ます。】

読み込んでしまえば、EDIDが表示されないことを除いてEspファイルモードとほぼ同じです。

Flags


-自動翻訳済み [白 - 自動]:  既存の辞書に完全に一致する原文があるので、訳例を使用して自動的に翻訳された行です

-確認済み翻訳 [青 - 手動]: (ショートカットキー F1) 「あなた」が訳を確認済みに設定した行です。
ユーザー辞書ファイルに保存され、別のファイルを翻訳する時にも参照されます。

-仮訳 [ピンク - 手動/自動]: (ショートカットキー F2) とりあえずの訳がある行です。
自動設定されますが、まだ訳文を推敲したい場合などに右クリックメニューやF2で手動で設定することも出来ます。検索・置換ツールやEsp比較ツールなどで文字列が変更された場合も、この状態に設定されます。
左側に虫眼鏡マークがある場合は、同じ原文からの異なる訳が辞書に複数あることを示します。
ユーザー辞書ファイルには保存されますが、別のファイルを翻訳する時には無視されます。

-ヒューリスティック一致 [緑から赤 - 自動]: 既存の似たような原文が辞書にあった行です。
[翻訳]→[ヒューリスティック翻訳]で辞書を検索して似たような原文が見つかったことを示します。緑色に近く、LDの数字が小さいほど既存の原文との一致度が高いことを示します。
下のパネルを[自動翻訳]にすると、上の行をクリックするたびに下のパネルにはその行のヒューリスティック翻訳の結果がリアルタイムに表示されます。
ユーザー辞書ファイルには保存されません。

-未訳 [赤(LDの数字が無いもの) - 自動/手動]: (ショートカットキー F4) 全く訳文がセットされてない行です
「あなた」はいつでも、右クリックメニューやF4で、訳文を破棄して原文に戻すことが出来ます。
ユーザー辞書ファイルには保存されません。

-エイリアス警告 [黄 - 自動]: 黄色の行はエイリアス<Alias> の個数や内容が原文と訳文で一致してない行です。
ゲーム中で人名・地名・アイテム名などに適宜置き換えられるエイリアスと呼ばれる特殊な文字列が原文より足りなかったり、多すぎたり、内容がおかしいことを警告しています。エイリアス警告は特殊な状態フラグで、他のフラグの状態とは無関係に設定されます。
手動で確認済みに設定した行に表示されている場合などは、警告が出ていてもユーザー辞書ファイルに保存されますし、別のファイルを翻訳する時にも参照されてしまいます。

[Options]→[Options...](日本語UIの場合は[オプション(Z)]→[オプション(V)])のダイアログからInterfaceとしてJapaneseを選択して、xTranslatorを再起動すると、日本語UIになります。
同様にFrenchやEnglishを選択することも可能です。